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色んなMacでXcodeのビルド時間比較。開発用にどのMacを買うべきか?

※ 2018/11/13 新型Mac miniとMac book Airについて追記

Swiftはコンパイルが遅いので、Macによって結構開発効率が変わってくる。
色んなMacのビルド時間を比較して、どのMacが開発に向いているか検討してみた。

ビルド時間の表示方法

以下のコマンドを実行してXcodeを再起動すると、Xcode上部にビルド時間が表示されるようになる。

defaults write com.apple.dt.Xcode ShowBuildOperationDuration YES

スクリーンショット 2018-08-29 15.03.47.png

色んなMacで比較

とあるSwiftアプリをクリーンビルドして、マシンごとのビルド時間とCPUのコア数、クロック数を比較。
ビルドにはXcode9.2を使用。

モデル CPU コア数 クロック数 ビルド時間(s)
iMac Pro (2017) Xeon W-2150B 10 3.0GHz 62
iMac (Late 2013) Core i5-4570 4 3.2GHz 210
Mac mini (Late 2012) Core i7-3615QM 4 2.3GHz 240
MacBook Pro 13インチ(2017) Core i5-7278U 2 3.3GHz 294
Mac mini (Late 2014) Core i5-4308U 2 2.8GHz 354
MacBook air(Early 2015) Core i5-5250U 2 1.6GHz 513

結果を見るとモデルの新旧に関わらずシンプルにコア数×クロック数が高いほど速い。

ビルド時間はクロック数×コア数にだいたい反比例してるっぽく見える

スクリーンショット 2018-08-30 19.40.45.png

サンプル数が少なく心もとないが、グラフにするとビルド時間はコア数×クロック数にだいたい反比例してるように見える。
だとすると、ビルド速度はコア数×クロック数にだいたい比例しているということになる。
(ちゃんと見ると2コアと4コアの間に傾きの飛びがあるように見えるが、だいたい反比例していることにしておく。。。)

また、速度がコア数に比例するということは、Xcodeはマルチコアを全て活用できているということになる。
CPUのTurbo Boost機能は一部のコアしか使えない場合に有効になるので、Turbo Boostの周波数はビルド速度に影響しないと予測できる。

並列設定を変えるとビルドは早くなるのか?

defaults write com.apple.dt.Xcode IDEBuildOperationMaxNumberOfConcurrentCompileTasks 2

上記のコマンドで並列タスク数を設定するとビルドが早くなるという記事をネット上で散見したが、実際やってみても早くはならなかった。
並列設定をしていない状態が最速に近かったので、この設定は初期状態で最適化されているのではないかと思う。

iMac (Late 2013)4コアで試した結果。

並列タスク数 ビルド時間
未指定 210
1 696
2 364
3 207
4 207
6 207
8 209

ただし、不適切な設定になっているとビルドが遅くなるので、現状を確認する意味で設定を変えてビルド時間を比較してみるのは良いかもしれない。

ちなみに並列タスク数の設定は、以下のコマンドでクリアできる。
defaults delete com.apple.dt.Xcode IDEBuildOperationMaxNumberOfConcurrentCompileTasks

現行Macのビルド速度とコスパを比較する

ビルド速度がコア数×クロック数に比例すると仮定して、現行Mac各モデルのビルド速度と価格を比較する。

※ビルド速度=コア数×クロック数
※ビルドコスパ=ビルド速度÷価格×1千万
※メモリは一番下のオプション、ストレージはHDD以外で一番安いものを選択

モデル ストレージ コア数 クロック数(GHz) ビルド速度 価格 ビルドコスパ
iMacPro (2017) 1TB SSD 18 2.3 41.4 822,800円 503
1TB SSD 14 2.5 35 734,800円 476
1TB SSD 10 3 30 646,800円 464
1TB SSD 8 3.2 25.6 550,800円 465
Mac Pro (2013) 256GB PCIeフラッシュ 12 2.7 32.4 530,800円 610
256GB PCIeフラッシュ 8 3 24 398,800円 602
256GB PCIeフラッシュ 6 3.5 21 298,800円 703
15インチMacBook Pro (2018) 512GB SSD 6 2.9 17.4 335,800円 518
512GB SSD 6 2.6 15.6 302,800円 515
512GB SSD 6 2.2 13.2 280,800円 470
13インチMacBook Pro (2018) 256GB SSD 4 2.7 10.8 231,800円 466
256GB SSD 4 2.3 9.2 198,800円 463
256GB SSD 2 2.5 5 197,800円 253
256GB SSD 2 2.3 4.6 164,800円 279
12インチMacBook (2017) 512GB SSD 2 1.4 2.8 192,300円 146
256GB SSD 2 1.2 2.4 142800円 168
Mac mini (Late 2014) 256GB PCIeフラッシュ 2 3.0 6 120,800円 497
256GB PCIeフラッシュ 2 2.8 5.6 98,800円 567
1TB FusionDrive 2 1.4 2.8 76,300円 367
Mac mini (2018) New! 256GB SSD 6 3.2 19.2 144,800円 1326
256GB SSD 6 3.0 18.0 122,800円 1466
128GB SSD 4 3.6 14.4 89,800円 1604
27インチiMac (2017) 512GB SSD 4 4.2 16.8 297,800円 564
512GB SSD 4 3.8 15.2 275,800円 551
256GB SSD 4 3.4 13.6 209,800円 648
21.5インチiMac Retina 4K (2017) 256GB SSD 4 3.6 14.4 197,800円 728
256GB SSD 4 3.4 13.6 175,800円 774
256GB SSD 4 3 12 164,800円 728
21.5インチiMac (2017) 256GB SSD 2 2.3 4.6 142,800円 322
MacBook Air (2017) 256GB SSD 2 2.2 4.4 135,300円 325
128GB SSD 2 1.8 3.6 98,800円 364
MacBook Air Retina (2018) New! 256GB SSD 2 1.6 3.3 156,800円 204
128GB SSD 2 1.6 3.3 134,800円 237
MacBook Air (2018) New! 128GB SSD 2 2.2 4.4 115,300円 382

開発におすすめのMac

Mac mini 2018 (9〜15万) New!

※ 2018/11/13追記

新モデルになりコスパがぶっちぎりでトップになった。
廉価でありながらCPU性能は圧倒的にパワフルになり、iMacを超えてiMac Pro、Mac Proに次ぐものになっている。
5万円レベルの低価格構成はなくなったが、開発のコスパを考えるなら現在一番お勧めできる。
ただし、ディスプレイ、キーボード、マウスなどの付属品は何もついていないので、その分値段がかかることは考慮しておく必要がある。

21.5インチiMac Retina 4K (16〜20万円)

ビルドコスパが最高。だったが、新型Mac miniにトップの座をゆずる。。。
ディスプレイ付きで、サイズと価格も手頃なので、開発チームでまとめて購入するにはおすすめ。

iMacPro (55〜82万円)

非常に高いがビルドは最速。
買える人は少ないかもしれないが、ビルドコスパはそれ程悪くないのでしかるべき開発現場で使えばペイするはず。

15インチMacBook Pro (28〜34万)

かなり高いがビルドコスパは良い。
ビルド速度と持ち運びやすさを両立するとこのモデル。

開発におすすめできないMac

12インチMacBook

ビルド速度もビルドコスパも最低。特にコスパはダントツで悪い。
軽さと薄さが売りのモバイルモデルなので、据え置きでガッツリ開発するのには当然向いていない。

2コア(デュアルコア)の13インチMacBook Pro

今一番買ってはいけないMacだと思う。
13インチMacBook Proは2コアと4コアのモデルがあるが、2コアは4コアに対して圧倒的にコスパが落ちる。
特に以下の2モデルを比べると、値段が1000円しか変わらないのにコア数が半分になりCPU性能が大幅に落ちている。

  • 13インチMacBook Pro 2.3GHzクアッドコア 198,800円
  • 13インチMacBook Pro 2.5GHzデュアルコア 197,800円

MacProの話

ゴミ箱と揶揄されるイメージしかなかったMacProだが、意外とビルドコスパが良かった。
個人的にはこれを買うなら、同価格帯のiMacProか、MacBookProをおすすめするが、ビルド速度と値段以外はどうでもいいという職人気質な人は買ってもいいかもしれない。

おわりに

無理やりコスパを出したが、CPU以外の要素は全く無視しているのであくまで参考程度に。

実際コスパを考えるなら、持ち運びやすさやディスプレイなど他の要素も考慮に入れる必要があるし、そもそもそんなに長時間のビルドをしないのであれば低スペックのCPUでも問題はない。


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